世田谷美術館で開催中の「冒険王・横尾忠則」を見てきました。世田谷美術館の1F/2Fを使った大掛かりな作品展で、60年代の貴重なグラフィック作品の原画から現代の油絵作品に至るまでおよそ700点。そのボリュームと内容に期待以上の時を過ごせること間違いなしです。 今までは完成されたポスターを展示したものは見たことがありましたが、これほど大小様々で時代ごとに移り変わる作品を見られるとは思っていませんでした。ほとんどが初公開だという60年〜70年代の「平凡パンチ」や「話の特集」のためのイラスト原画の繊細さにまずは圧倒され、さらに圧巻なのは原画とともに展示されていた「印刷指定紙」の指示の細かさ!横尾さんがいかに細部までこだわって指示を出していたかに愕然とするほど。そして、原画の”線”があまりに美しく、しばし足が止まってしまいました。現在の油絵の作品の大胆な筆遣いとはまったく違った線をぜひみなさんも体験して欲しいです。小学生の時から大好きなものをそっくりに”模写”することに喜びを感じていたという横尾少年。模写という訓練が結果的に確かでずば抜けた技術を生み出したと思い知らされる作品でした。また、横尾さんの有名な「手書き文字」。これが繊細で美しかったのが印象的でした。色々なパターンを持つ作品にぴったりの「サイン」がまた独特。今回も”線”の力にノックアウトでした。大好きなアーティストは間違いなく美しい”線”を持っている。これに改めて納得した次第です。 横尾さんは、世田谷在住ですが世田谷美術館での今回の作品展は、ボリュームがありながらもとんがっていなくて、地元でやってるという不思議な気持ちよさもある気がしました。これが六本木あたりでやったとなるとちょっと違ったものになったかもしれません。 昔から憧れの人だった横尾忠則さん。今回、ご本人が休憩所に座っておられ大感激。今後も作品展にちなんだイベントも目白押しです。どの時代の作品のファンにも新たな発見がきっとあると思いますよ。そうそう、ペン画の他にJAZZバーの壁画タイル用のデザイン画が最高に好き!ぜひ見てみてください。かっこよすぎです。 *** 余談ですが、私は横尾忠則さんの息子さん横尾英さんのブログも大好きです。料理の話題がほとんどというところがまた横尾忠則さんと関係ない感じが最高です。お料理好きな人にはお勧めです。
by madonotabi
| 2008-04-29 23:34
| 美術
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